みつばさのかげ

一日一章、聖書のみことばから感動したこと、考えさせられたことなどを綴ります。

伝道者の書

神を恐れよ

結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。(伝道者12:13) 『伝道者の書』も、いよいよ最終章だ。 あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また「…

風の道

あなたは妊婦の胎内の骨々のことと同様に、風の道がどのようなものかを知らない。そのように、あなたは一切を行われる神のみわざを知らない。(伝道者11:5) 怠け者になりたい人はいるだろうか? できるだけ苦労せず楽しく生きたいと望む人は多いと思われる…

死んだハエ

死んだハエは、調香師の香油を臭くし、腐らせる。少しの愚かさは、知恵や栄誉よりも重い。(伝道者10:1) 「死んだハエ」を飲みたいかと問われたら、飲みたいと答える人はいないだろう。 しかしそう言いながらも、実は飲んでしまっているかもしれない。 調…

白い衣を着よ

いつもあなたは白い衣を着よ。頭には油を絶やしてはならない。(伝道者9:8) 伝道者の語りは、根底に「空しさ」を響かせながら続く。 すべてのことは、すべての人に同じように起こる。同じ結末が、正しい人にも、悪しき者にも、善人にも、きよい人にも、汚…

風をとどめておくことのできる人はいない

風を支配し、風をとどめておくことのできる人はいない。(伝道者8:8) 先日、「欲望のひとり歩き」(伝道者6:9)というみことばを見たが、人の欲望はあらゆる方面に限りがない。 その欲望のひとつに“支配欲”がある。 何かを支配したい、上に立ちたい、思う…

逆境の日にはよく考えよ

順境の日には幸いを味わい、逆境の日にはよく考えよ。これもあれも、神のなさること。後のことを人に分からせないためである。(伝道者7:14) 人生には「順境の日」もあれば「逆境の日」もある。 良い日もあれば、悪い日もある。 楽しい日もあれば、苦しい…

決して満たされない

人の労苦はみな、自分の口のためである。しかし、その食欲は決して満たされない。(伝道者6:7) 伝道者は、もっとも望ましいと思われる人物を引き合いに出す。 神が富と財と誉れを与え、望むもので何一つ欠けることがない人がいる。しかし神は、この人がそ…

近くに行って聞く

神の宮へ行くときは、自分の足に気をつけよ。近くに行って聞くことは、愚かな者たちがいけにえを献げるのにまさる。彼らは自分たちが悪を行っていることを知らないからだ。(伝道者5:1) 「神の宮へ行くとき」とは、「神のみもとに近づくとき」と言い換えて…

二人は一人よりもまさっている

二人は一人よりもまさっている。二人の労苦には、良い報いがあるからだ。(伝道者4:9) 伝道者の虚無感は極みに達する。 いのちがあって、生きながらえている人よりは、すでに死んだ死人に、私は祝いを申し上げる。また、この両者よりもっと良いのは、今ま…

すべての営みに時がある

すべてのことには定まった時期があり、天の下のすべての営みには時がある。(伝道者3:1) この章も、大変有名な箇所だ。 「時がある」という言葉を連ねながら、人の生き死にを描いている。 しばらく味わってみよう。 生まれるのに時があり、死ぬのに時があ…

生きていることを憎んだ

私は生きていることを憎んだ。日の下で行われるわざは、私にとってはわざわいだからだ。確かに、すべては空しく、風を追うようなものだ。(伝道者2:17) 引き続き、物憂い告白が続く。 私は心の中で言った。「さあ、快楽を味わってみるがよい。楽しんでみる…

空の空。すべては空。

空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。日の下でどんなに労苦しても、それが人に何の益になるだろうか。(伝道者1:2-3) きょうから『伝道者の書』に入る。 諸説あるようだが、一般に著者はソロモンとされる。 たしかに、それと思われる表現が多々ある…