みつばさのかげ

一日一章、聖書のみことばから感動したこと、考えさせられたことなどを綴ります。

箴言

麗しさは偽り

麗しさは偽り。美しさは空しい。しかし、主を恐れる女はほめたたえられる。(箴言31:30) 1ヶ月にわたって味わってきた『箴言』も、今回で最後だ。 31章の最初には、こうある。 マサの王レムエルが母から受けた戒めのことば。(1) つまりこの章は、珍しく…

貧しさも富も私に与えず

二つのことをあなたにお願いします。私が死なないうちに、それをかなえてください。むなしいことと偽りのことばを、私から遠ざけてください。貧しさも富も私に与えず、ただ、私に定められた分の食物で、私を養ってください。私が満腹してあなたを否み、「主…

高ぶりはその人を低くし

人の高ぶりはその人を低くし、へりくだった人は誉れをつかむ。(箴言29:23) 「『高ぶれば低くされ、へりくだれば高くされる』、これが聖書全体の重要なメッセージです」と、わたしの師はよく語っておられた。 何度も聞いているにもかかわらず、何度も心に…

国に背きがあるときは

国に背きがあるときは、首長が多くなるが、判断力と知識のある一人の人により、安定は続く。(箴言28:2) 「国に背きがあるとき」とは、国内が混乱状態にあるときという意味であろう。 日本の歴史でいえば、戦国時代などがそれに当たる。 そういうときはあ…

明日のことを誇るな

明日のことを誇るな。一日のうちに何が起こるか、あなたは知らないのだから。(箴言27:1) 27章も、印象的な格言がたくさん出てくる。 「明日のことを誇るな」。 いったい、「明日のこと」を誇る人がいるだろうか。 人が誇るのは、たいてい「昨日のこと」「…

陰口をたたく者

薪がなければ火が消えるように、陰口をたたく者がいなければ争いはやむ。(箴言26:20) 恥ずかしい話だが、わたしは「陰口をたたく者」である。 いや、もちろん、進んでそうしたいわけではない。 そうしているつもりもない。 ただ、気づくと陰口、つまりそ…

柔らかな舌は骨を砕く

忍耐強く説けば、首領も納得する。柔らかな舌は骨を砕く。(箴言25:15) 「柔らかな舌は骨を砕く」、このみことばは箴言の中でも印象深く心に残っている。 骨を砕く、すなわち相手の硬い心を開くのは、鋭利な言葉ではない。 「柔らかな舌」なのだ。 22章に…

七度倒れても、また起き上がり

悪しき者よ、正しい人の住まいを狙うな。彼の伏す所を荒らすな。正しい人は七度倒れても、また起き上がり、悪しき者はわざわいでつまずくからだ。(箴言24:16) 「正しい人」だからといって倒れないわけではない。 「悪しき者」の策略によって倒されること…

自分の喉に短刀を当てよ

あなたが支配者と食事の席に着くときは、前にある者によく注意するがよい。あなたが食欲の盛んな人であるなら、自分の喉に短刀を当てよ。そのごちそうを欲しがってはならない。それは偽りの食物である。(箴言23:1-3) 「自分の喉に短刀を当てよ」、このこ…

怒りっぽい者と交わるな

怒りっぽい者と交わるな。激しやすい者と一緒に行くな。あなたがその道に倣って、自分が罠にかからないために。(箴言22:24-25) 怒りっぽいことに対する警告ではなく、怒りっぽい者と交流することへの警告だ。 自分も同じようにならないように、それは罠に…

義と公正を行うこと

義と公正を行うことは、主の前で、いけにえより望ましい。(箴言21:3) 箴言は人生のあらゆる面についての格言であるが、語られていることはとてもシンプルだ。 義、公正、誠実、勤勉、自制、あわれみ、主を恐れること。 主に祝福され、幸福に歩むことは、…

怠け者は冬に耕さない

怠け者は冬に耕さない。刈り入れ時に求めても、何もない。(箴言20:3) 箴言にはこれまでにも、「勤勉」に関する格言がたくさん出てきた。 怠け者よ、蟻のところへ行け。そのやり方を見て、知恵を得よ。・・・夏のうちに食物を確保し、刈り入れ時に食糧を集…

貧しくても誠実に歩む者

貧しくても誠実に歩む者は、唇の曲がった愚かな者にまさる。(箴言19:1) 「貧しくても誠実に歩む者」、このひとことだけで大きな力を与えられる。 みことばは食べるものと言われるが、そのとおりだ。 たったワンフレーズが、その日を歩む力となる。 富んで…

自らを閉ざす者

自らを閉ざす者は自分の欲望のままに求め、すべての知性と仲たがいする。(箴言18:1) 読んだ瞬間、ドキッとした。 まさに、わたしのことではなかろうかと。 「自らを閉ざす者」が、直訳では「自分を人から分離させる者」であるのを見て、さらにそう思った…

乾いたパンが一切れあって

乾いたパンが一切れあって平穏なのは、ごちそうと争いに満ちた家にまさる。(箴言17:1) 結婚した人への色紙に、よく書いたみことばだ。 たしかにその通りだ。 どんなに豊かで、毎日ごちそう三昧であっても、家族間の関係が冷え切り、けんかばかりしている…

あなたのわざを主にゆだねよ

あなたのわざを主にゆだねよ。そうすれば、あなたの計画は堅く立つ。(箴言16:3) この「ゆだねよ」という言葉は、直訳では「転がせ」だそうだ。 あなたのわざを主に転がせ。そうすれば、あなたの計画は堅く立つ。 おもしろい表現だ。 聖書のほかの「ゆだね…

𠮟責を大事にする者

愚か者は自分の父の訓戒を侮る。叱責を大事にする者は賢くなる。(箴言15:5) 前回は、怒ることと叱ることの違いについて考えた。 今回は、“叱られる”ことについてのみことばが並ぶ。 道を捨てる者には厳しい懲らしめがあり、叱責を憎む者は死に至る。(10…

愚かな者は怒りやすく

知恵のある者は慎重で、悪を避けるが、愚かな者は怒りやすく、自信が強い。(箴言14:16) 前回は、次のみことばから、“子どものしつけ”について考えた。 むちを控える者は自分の子を憎む者。子を愛する者は努めてこれを懲らしめる。(箴言13:24) 14章では…

むちを控える者は自分の子を憎む者

むちを控える者は自分の子を憎む者。子を愛する者は努めてこれを懲らしめる。(箴言13:24) 昔、スイスの登山鉄道に乗ったときのこと。 青空と美しい山並みの中、ゴトンゴトンと列車が登り、乗客たちも談笑してくつろいでいた。 突然、「パン、パン、パン」…

しっかりした妻は夫の冠

しっかりした妻は夫の冠。恥をもたらす妻は、夫の骨の中の腐れのようだ。(箴言12:4) このことばの前段はすばらしいが、後段は強烈な言いようだ。 ソロモンは女性のことでかなり痛い目にあったのではと、いぶかりたくもなる。 ありがたいことに、わたしの…

おおらかな人は豊かにされ

おおらかな人は豊かにされ、他人を潤す人は自分も潤される。(箴言11:25) この直前には、こうある。 気前よく施して、なお富む人があり、正当な支払いを惜しんで、かえって乏しくなるものがある。(24) わたしのような貧乏性は、つい、「いやいや、富んで…

自分の唇を制する

ことば数が多いところには、背きがつきもの。自分の唇を制する者は賢い人。(箴言10:19) 10章からは、正しい人と悪者を対比させた短い格言が並び、テンポ良く読める。 中でも、言葉に関する教えが多い。 無駄口をたたく愚か者は滅びに落ちる。(8・10) 正…

浅はかな者はみな、ここに来なさい

知恵は自分の家を建て、石の柱を七本、切り出し、いけにえを屠り、ぶどう酒を混ぜ合わせ、その食卓も整え、侍女たちにことづけて、町の最も高い所で呼びかけさせた。「浅はかな者はみな、ここに来なさい」と。(箴言9:1-4) 9章には、「浅はかな者はみな、…

知恵は呼びかけないだろうか

知恵は呼びかけないだろうか。英知はその声をあげないだろうか。(箴言8:1) 8章では、「知恵」が「わたし」という人称で語りかける。 これもまた、聞き手に強く印象づける工夫であろう。 「人々よ、わたしはあなたがたに呼びかける。人の子らに向かって声…

この女は多くの者を切り倒し

この女は多くの者を切り倒し、殺された者は数えきれない。(箴言7:26) 昔、バイブルキャンプでのこと。 友人と聖書を開いて語り合っていたところに、U君が「何のみことばを話し合っているの?」と入って来た。 上のみことばを指し示すと、正直なU君は、「…

蟻のところへ行け

怠け者よ、蟻のところへ行け。そのやり方を見て、知恵を得よ。(箴言6:6) 一度聞いたら忘れられない、ユニークなみことばだ。 「蟻」は無知無力な存在と思いがちだが、神は“蟻から学べ”と言っておられる。 何を学ぶかと言えば、その“勤勉さ”だ。 蟻には首…

よその女

よその女の唇は蜂の巣の蜜を滴らせ、その口は油よりも滑らかだが、終わりには苦よもぎのように苦くなり、両刃の剣のように鋭くなるからだ。(箴言5:3-4) 2章に続いて、「よその女」という表現が二度目の登場だ。 狭くとれば肉的な、広くとれば霊的な意味合…

あなたの心を見守れ

何を見張るよりも、あなたの心を見守れ。いのちの泉はこれから湧く。(箴言4:23) このようなみことばに出会うたびに、いま、強く思う。 わたしたちは、新型コロナウイルスを警戒するほどに、悪魔の惑わしを警戒しているだろうか、と。 マスクをし、消毒を…

自分の悟りに頼るな

心を尽くして主に依り頼め。自分の悟りに頼るな。あなたの行く道すべてにおいて、主を知れ。主があなたの進む道をまっすぐにされる。自分を知恵のある者と考えるな。主を恐れ、悪から遠ざかれ。(箴言3:5-7) 『箴言』のなかでも、もっともよく知られた聖句…

思慮はあなたを守り

思慮はあなたを守り、英知はあなたを保つ。(箴言2:11) 『箴言』全体がそうであるが、特にこの2章では、つぎのような言葉が多く使われている。 知恵、英知、知識、知性、思慮。 これらは、まことの神を信じる者の性質である。 ひとことで言うと、5節となる…