みつばさのかげ

一日一章、聖書のみことばから感動したこと、考えさせられたことなどを綴ります。

創世記

多くの人が生かされるため

「あなたがたは私に悪を謀りましたが、神はそれを、良いことのための計らいとしてくださいました。それは今日のように、多くの人が生かされるためだったのです。」(創世記50:20) いよいよ、創世記も今回で終わりとなる。 何度も読んできた創世記だが、こ…

おまえたちに起こることを告げよう

ヤコブは息子たちを呼び寄せて言った。「集まりなさい。私は、終わりの日におまえたちに起こることを告げよう。」(創世記49:1) ヨセフの息子たちを祝福したあと、ヤコブは自分の息子たちを呼び寄せ、「おまえたちに起こること」として、一人ひとりに言葉…

分かっている。わが子よ。私には分かっている。

しかし、父は拒んで言った。「分かっている。わが子よ。私には分かっている。彼もまた、一つの民となり、また大いなる者となるであろう。しかし、弟は彼よりも大きくなり、その子孫は国々に満ちるほどになるであろう。」(創世記48:19) ヤコブは病を患い、…

私の生きてきた年月はわずかで、いろいろなわざわいがあり

ヤコブはファラオに答えた。「私がたどってきた年月は百三十年です。私の生きてきた年月はわずかで、いろいろなわざわいがあり、私の先祖がたどった日々、生きた年月には及びません。」(創世記47:9) ヨセフは、父をファラオのもとに連れて来た。 それから…

エジプトに下ることを恐れるな

すると神は仰せられた。「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトに下ることを恐れるな。わたしはそこで、あなたを大いなる国民とする。」(創世記46:3) ヨセフがエジプトで生きていると聞いて、ヤコブは奮い立ち、エジプトに向けて出発した。 一族70…

私はヨセフです

ヨセフは兄弟たちに言った。「私はヨセフです。父上はお元気ですか。」兄弟たちはヨセフを前にして、驚きのあまり、答えることができなかった。(創世記45:3) いよいよ、ヨセフが兄弟たちに自分のことを明かす。 この場面は、創世記の中で、いや旧約聖書全…

このしもべを、あの子の代わりに

「ですから、どうか今、このしもべを、あの子の代わりに、あなた様の奴隷としてとどめ、あの子を兄弟たちと一緒に帰らせてください。」(創世記44:33) ヨセフは兄弟たちを、もう一度試そうとする。 彼は、心の中ではすでに、兄弟たちを赦し受け入れていた…

私と昼食をともにするから

ヨセフは、ベニヤミンが彼らと一緒にいるのを見るや、彼の家を管理する者に言った。「この人たちを家に連れて行き、家畜を屠って料理しなさい。この人たちは私と昼食をともにするから。」(創世記43:16) 激しい飢饉が続き、エジプトから運んで来た食糧も尽…

顔を地に付けて彼を伏し拝んだ

ときに、ヨセフはこの地の権力者であり、この地のすべての人に穀物を売る者であった。ヨセフの兄弟たちはやって来て、顔を地に付けて彼を伏し拝んだ。(創世記42:6) いよいよここから、「ヨセフ物語」のクライマックスへと向かっていく。 ひどい飢饉のなか…

おまえにエジプト全土を支配させよう

ファラオはさらにヨセフに言った。「さあ、私はおまえにエジプト全土を支配させよう。」(創世記41:41) エジプト王ファラオが不吉な夢を見た。 だれも解き明かすことができないのを見て、献酌官長がヨセフを思い出す。 二年間もすっかり忘れていたのだ。 …

解き明かしは、神のなさること

二人は答えた。「私たちは夢を見たが、それを解き明かす人がいない。」ヨセフは言った。「解き明かしは、神のなさることではありませんか。さあ、私に話してください。」(創世記40:8) 監獄でヨセフは、「エジプト王に対して過ちを犯した」(1)ことで拘留…

主がヨセフとともにおられた

主がヨセフとともにおられたので、彼は成功する者となり、そのエジプト人の主人の家に住んだ。(創世記39:2) エジプトに売られたヨセフは、見知らぬ国の見知らぬ人たちの間でも、誠実に、懸命に生きた。 何よりも、まことの神を仰ぎ、神もまたヨセフととも…

ユダは兄弟たちから離れて下って行き

そのころのことであった。ユダは兄弟たちから離れて下って行き、名をヒラというアドラム人の近くで天幕を張った。(創世記38:1) この章も挿入句的であるが、その持つ意味は重い。 一言でいうと、“ユダとその子たちの罪”について記してある。 事の発端は、…

ヨセフをイシュマエル人に売ろう

すると、ユダが兄弟たちに言った。「弟を殺し、その血を隠しても、何の得になるだろう。さあ、ヨセフをイシュマエル人に売ろう。われわれが手をかけてはいけない。あいつは、われわれの弟、われわれの肉親なのだから。」兄弟たちは彼の言うことを聞き入れた…

エドムの歴史

これはエサウ、すなわちエドムの歴史である。(創世記36:1) この章は、ひたすら人の名前が連なる章で、退屈と言えば退屈だ。 とはいえ、きっと大きな意味を持つ箇所には違いない。 それがなかなか分かりにくいだけだ。 パウロは手紙で、からだのなかで弱い…

立って、ベテルに上り、そこに住みなさい

神はヤコブに仰せられた。「立って、ベテルに上り、そこに住みなさい。そしてそこに、あなたが兄エサウから逃れたとき、あなたに現れた神のために祭壇を築きなさい。」(創世記35:1) ディナの事件のあと、神はヤコブにベテルに移るよう言われた。 それで、…

自分たちの妹が汚された

彼らはハモルとその子シェケムを剣の刃で殺し、シェケムの家からディナを連れ出した。ヤコブの息子たちは、刺し殺された者のところに来て、その町を略奪した。自分たちの妹が汚されたからである。(創世記34:26-27) 34章は“ディナ事件”の顛末である。 レア…

ヤコブは自ら彼らの先に立って

ヤコブは自ら彼らの先に立って進んだ。彼は兄に近づくまで、七回地にひれ伏した。(創世記33:3) 遠くに兄が見えた。 子どもたちを、その母親ごとに分け、自らは先頭に立った。 最後尾に位置したきのうまでのヤコブとは、まったく違っていた。 ああでもない…

ある人が夜明けまで彼と格闘した

ヤコブが一人だけ後に残ると、ある人が夜明けまで彼と格闘した。(創世記32:24) ラバンと和解し、再び旅を続けるヤコブだが、脳裏には憎悪に満ちた兄エサウの顔しか思い浮かばない。 使いが言うには、四百人を引き連れて迎えに来るという。 ますます彼は恐…

事の善悪を論じないようにしなさい

神は夜、夢でアラム人ラバンに現れて仰せられた。「あなたは気をつけて、ヤコブと事の善悪を論じないようにしなさい。」(創世記31:24) 20年にわたってラバンに仕えたヤコブに、主が現れた。 主はヤコブに言われた。「あなたが生まれた、あなたの父たちの…

私は姉と死に物狂いの争いをして

ラケルの女奴隷ビルハは再び身ごもって、ヤコブに二番目の男の子を産んだ。そこでラケルは、「私は姉と死に物狂いの争いをして、ついに勝った」と言って、その子をナフタリと名づけた。(創世記30:7-8) レアがヤコブに四人の子どもを産んだあと、ラケルは…

娘のラケルが羊を連れてやって来ます

ヤコブは彼らに尋ねた。「その人は元気ですか。」すると彼らは、「元気です。ほら、娘のラケルが羊を連れてやって来ます」と言った。(創世記29:6) 不思議な夢の後、ヤコブは東の国へ入った。 野の井戸で現地の人たちと言葉を交わす。 人々は、彼が後世に…

まことに主はこの場所におられる

ヤコブは眠りから覚めて、言った。「まことに主はこの場所におられる。それなのに、私はそれを知らなかった。」(創世記28:16) ヤコブは父イサクから、伯父ラバンの娘たちの中から妻を迎えよとの命を受ける。 イサクとは違い、自らラバンのもとへと向かった…

本当におまえは、わが子エサウだね

ヤコブの手が、兄エサウの手のように毛深かったので、イサクには見分けがつかなかった。それでイサクは彼を祝福しようとして、「本当におまえは、わが子エサウだね」と言った。するとヤコブは答えた。「そうです。」(創世記27:23-24) ヤコブは兄エサウか…

イサクはそこを去り

イサクはそこを去り、ゲラルの谷間に天幕を張って、そこに住んだ。(創世記26:17) 飢饉のため、イサク一族はゲラルの地に身を寄せた。 そこで主の祝福により、大いに富んだ。 イサクはその地に種を蒔き、その年に百倍の収穫を見た。主は彼を祝福された。こ…

長子の権利

するとヤコブは、「今すぐ私に、あなたの長子の権利を売ってください」と言った。エサウは、「見てくれ。私は死にそうだ。長子の権利など、私にとって何になろう」と言った。(創世記25:31-32) イサクとリベカ夫妻も、長年子どもに恵まれなかった。 イサク…

私の息子イサクに妻を迎えなさい

「私はあなたに、天の神、地の神である主にかけて誓わせる。私はカナン人の間に住んではいるが、あなたは、その娘たちの中から、私の息子の妻を迎えてはならない。あなたは、私の国、私の親族のところに行って、私の息子イサクに妻を迎えなさい。」(創世記2…

マクペラの畑地の洞穴

その後アブラハムは、マムレに面するマクペラの畑地の洞穴に、妻サラを葬った。マムレはヘブロンにあり、カナンの地にある。(創世記23:19) 23章は、アブラハムの妻サラの死と、墓地の購入及び埋葬の記録である。 サラの生涯、サラが生きた年数は百二十七…

あなたが神を恐れていることがよく分かった

御使いは言われた。「その子に手を下してはならない。その子に何もしてはならない。今わたしは、あなたが神を恐れていることがよく分かった。あなたは、自分の子、自分のひとり子さえ惜しむことがなかった。」(創世記22:12) ひとり子イサクを「全焼のささ…

主は約束したとおりに

主は約束したとおりに、サラを顧みられた。主は告げたとおりに、サラのために行われた。(創世記21:1) 主の約束は、告げたとおりに成就した。 サラは身ごもり、神がアブラハムに告げられたその時期に、年老いたアブラハムに男の子を産んだ。アブラハムは、…