内側と外側に純金をかぶせ
ベツァルエルは、アカシヤ材で、長さ二キュビト半、幅一キュビト半、高さ一キュビト半の箱を作り、その内側と外側に純金をかぶせ、その周りに金の飾り縁を作った。(出エジプト37:1-2)
37章は、あかしの箱、宥めの蓋、机、机の上の備品、燭台、香の祭壇などの製作についての記録だ。
一読して気づくのは、すべてが金で飾られていることだ。
また、アカシヤ材で棒を作り、それに金をかぶせ、(4)
純金で、「宥めの蓋」を作った(6)
二つの金のケルビムを作った(7)
これに純金をかぶせ、その周りに金の飾り縁を作った(11)
机の上の備品・・・を純金で作った(16)
燭台を純金で作った(17)
芯切りばさみも芯取り皿も純金であった(23)
純金一タラントで、燭台とそのすべての器具を作った(24)
角には純金をかぶせ(26)
祭壇のために二つの金の環を作った(27)
その棒をアカシヤ材で作り、それに金をかぶせた(28)
このようにあらゆる器具が金で飾られた。
とはいえ、幕屋自体は質素なつくりであったため、日本の中尊寺金色堂のようないかにも豪華絢爛といった感じではなかったと思われる。
それにしても、やはり高価なものであったにはちがいない。
それだけ主に仕える務めは、高貴で、崇高な務めと言えるのではないか。
新約聖書においては、これら幕屋の形式はひとつの「写し」であり、本体の「影」だとされる。
へブル書の言葉を借りれば、キリスト者の務めは、旧約のそれよりも「よりすぐれた」ものだ。
この祭司たちは、天にあるものの写しと影に仕えています。それは、モーセが幕屋を設営しようとしたときに、御告げを受けたとおりのものです。神は、「よく注意して、山であなたに示された型どおりに、すべてのものを作らなければならない」と言われました。しかし今、この大祭司は、よりすぐれた契約の仲介者であるだけに、その分、はるかにすぐれた奉仕を得ておられます。その契約は、よりすぐれた約束に基づいて制定されたものです。(ヘブル8:5-6)
キリスト者は、目に見える金の箱や燭台はなくとも、より高貴で崇高な務めに召されている。
そのことを自覚して、歩みたい。
あなたがたは、自分が神の宮であり、神の御霊が自分のうちに住んでおられることを知らないのですか。もし、だれかが神の宮を壊すなら、神がその人を滅ぼされます。神の宮は聖なるものだからです。あなたがたは、その宮です。(1コリント3:16-17)