幕屋を十枚の幕で
「幕屋を十枚の幕で造らなければならない。幕は、撚り糸で織った亜麻布、青、紫、緋色の撚り糸を用い、意匠を凝らして、それにケルビムを織り出さなければならない。」(出エジプト26:1)
この章では、「幕屋」の設営法が事細かに説明される。
聖所と至聖所をおおう幕は、4重になっていたことがわかる。
内から、
- 幕屋/撚り糸で織った亜麻布、青、紫、緋色の撚り糸(1-6)
- 天幕/やぎの毛(7-13)
- 雄羊の皮(14)
- じゅごんの皮(14)
3と4は簡単に記されているので、補助的なものだったように思える。
パウロは、わたしたちの肉体を「地上の住まいである幕屋」とした。
たとえ私たちの地上の住まいである幕屋が壊れても、私たちには天に、神が下さる建物、人の手によらない永遠の住まいがあることを、私たちは知っています。(2コリント5:1)
少々こじつけがましいかもしれないが、わたしたちの皮膚(表皮)のつくりも4重だ。
内から、基底層、有棘層、顆粒層、角質層である。
26章では、幕のほかに、
- 幕屋のための板とその台座(15-30)
- 聖所と至聖所を仕切る垂れ幕(31-35)
- 入口の幕(36-37)
などについても記してある。
実際の幕屋がどのような姿であったか、細かなところでは諸説あるようだが、大まかなところはこれら出エジプト記の記述からわかるらしい。
「出エジプト 幕屋」などで画像検索すると、わかりやすい絵が多く出てくる。
神はこの幕屋にご臨在された。
同じように、「地上の住まいである幕屋」、すなわちわたしたち信者のからだに住みたもう。
あなたがたのからだは、あなたがたのうちにおられる、神から受けた聖霊の宮であり、あなたがたはもはや自分自身のものではありません。(1コリント6:19)
幕屋の中は、つねにきよめられ、神聖な場所として扱われただろう。
そのように、自分のからだをきよめ、たいせつに扱っていきたい。
ですから、兄弟たち、私は神のあわれみによって、あなたがたに勧めます。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。(ローマ12:1)