聖なるものに触れて死ぬことのないように
「宿営が移動する際には、アロンとその子らが聖所と聖所のすべての用具をおおい終わってから、その後でケハテ族が入って行って、これらを運ばなければならない。彼らが聖なるものに触れて死ぬことのないようにするためである。これらは、会見の天幕でケハテ族が運ぶ物である。」(民数記4:15)
4章では、幕屋が移動する際に何をどのように運ぶかについて、レビ人の氏族ごとに記されている。
- ケハテ族/最も聖なるもの(あかしの箱、仕切りの垂れ幕、臨在の机や燭台など)/2,750人
- ゲルション族/幕屋の幕、会見の天幕、じゅごんの皮の覆い、入り口の垂れ幕、庭の掛け幕など/2,630人
- メラリ族/幕屋の板、横木、柱、台座、杭など/3,200人
記録された人数は「三十歳以上五十歳までの者」で、いわゆる働き世代だ。
興味深いのは、重量物を運ぶメラリ族の人数がもっとも多いことだ。
冒頭の聖句であるが、「最も聖なるもの」を扱うケハテ族は、特に慎重さが要求された。
アロンとその子らがあかしの箱などをおおったあとで、はじめてそれらに近づくことができた。
おおわれる前に不用意に近づいて触れると、死んでしまうのだ。
このことからわたしたちは、主との交わりがいかなるものかを教えられる。
たしかに主は、だれよりも親しく交わることができ、キリストの血潮のゆえに大胆に近づくことができるお方だ。
しかし同時に、畏敬の念を持って近づかなければならないお方でもある。
気安く肩を組むようなお方ではないのだ。
主よ。
あなたに対するあらゆる軽薄さや不用意さから、わたしを遠ざけてください。
主を恐れながら愛し、へりくだりながら喜ぶことを、真に学ぶことができるよう導いてください。
アーメン。
神は仰せられた。「ここに近づいてはならない。あなたの履き物を脱げ。あなたの立っている場所は聖なる地である。」(出エジプト3:5)