蟻のところへ行け
怠け者よ、蟻のところへ行け。そのやり方を見て、知恵を得よ。(箴言6:6)
一度聞いたら忘れられない、ユニークなみことばだ。
「蟻」は無知無力な存在と思いがちだが、神は“蟻から学べ”と言っておられる。
何を学ぶかと言えば、その“勤勉さ”だ。
蟻には首領もつかさも支配者もいないが、夏のうちに食物を確保し、刈り入れ時に食糧を集める。(7-8)
たしかに、蟻は働き者だ。
「働き蟻」と呼ぶくらい働き者だ。
子どもの頃、蟻の巣をつぶすいたずらをよくやった。
砂で埋まった巣穴を見て、呆然と立ち尽くす蟻はいなかった。
戸惑いながらも、すぐに修繕に取り掛かる。
人間はちょっと働けば「さて一服」となるが、蟻が「そろそろお茶にしましょう」などと休んでいるのは見たことがない。
そう考えると、ネが怠惰なわたしは、ただただ恥じ入るばかりだ。
怠け者よ、いつまで寝ているのか。いつ目を覚まして起き上がるのか。少し眠り、少しまどろみ、少し腕を組んで、横になる。すると、付きまとう者のように貧しさが、武装した者のように乏しさがやって来る。(9-11)
この頃は、できるだけ少ない労力で多くの利益を生み出すことが称賛される。
“工夫する”ことは大事かもしれないが、“ラクして儲ける”となると、違う気がする。
手を使って骨折って働くこと、そうして人々に奉仕すること、そのような勤労の心を蟻から学びたい。
ですから、自分がどのように歩んでいるか、あなたがたは細かく注意を払いなさい。知恵のない者としてではなく、知恵のある者として、機会を十分に活かしなさい。悪い時代だからです。(エペソ5:15-16)
また、私たちが命じたように、落ち着いた生活をし、自分の仕事に励み、自分の手で働くことを名誉としなさい。(1テサロニケ4:11)