聖徒たちの祈り
また、別の御使いが来て、金の香炉を持って祭壇のそばに立った。すると、たくさんの香が彼に与えられた。すべての聖徒たちの祈りに添えて、御座の前にある金の祭壇の上で献げるためであった。香の煙は、聖徒たちの祈りとともに、御使いの手から神の御前に立ち上った。(黙示録8:3-4)
8章で、ついに最後の七つ目の封印が解かれる。
すると、七人の御使いが現れ、七つのラッパが与えられた。
ここから、それぞれのラッパが吹かれていく。
黙示録を読んでいくと、七つの封印、七つのラッパ、七つの鉢などが出てきて混乱してしまう。
それぞれがパソコンでいう“フォルダ”のようになっていると考えると、わかりやすいかもしれない。
「第七の封印」のフォルダに、「七つのラッパ」が入っているかたちだ。
そして、「七つのラッパ」のうちの四番目までが、8章で描かれる。
ラッパが吹かれる前に、「金の香炉」が登場する。
「香」は、黙示録において「聖徒たちの祈り」を象徴している。
巻物を受け取ったとき、四つの生き物と二十四人の長老たちは子羊の前にひれ伏した。彼らはそれぞれ、竪琴と、香に満ちた金の鉢を持っていた。香は聖徒たちの祈りであった。(黙示録5:8)
ここで、わたしは思う。
これら「香」についてのみことばは、祈りへの大いなる励ましであると。
聖徒たちの祈りは、神の御前に忘れられていないのだ。
彼らは大声で叫んだ。「聖なるまことの主よ。いつまでさばきを行わず、地に住む者たちに私たちの血の復讐をなさらないのですか。」すると、彼ら一人ひとりに白い衣が与えられた。そして、彼らのしもべ仲間で、彼らと同じように殺されようとしている兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように言い渡された。(黙示録6:10-11)
わたしたちもしばしば、「いつまで」待つのかという思いになる。
神は聞いておられないのか、とすら思う。
そこが忍耐の試されるところだ。
問題は、わたしたちの考えるスパンと、神のスパンは違うということだ。
「まして神は、昼も夜も神に叫び求めている、選ばれた者たちのためにさばきを行わないで、いつまでも放っておかれることがあるでしょうか。あなたがたに言いますが、神は彼らのため、速やかにさばきを行ってくださいます。だが、人の子が来るとき、はたして地上に信仰が見られるでしょうか。」(ルカ18:7-8)
祈りの香炉は、時がくれば、確実に実行に移される。
そのことを信じて、忍耐して祈り続けよう。
それから御使いは、その香炉を取り、それを祭壇の火で満たしてから地に投げつけた。すると、雷鳴と声がとどろき、稲妻がひらめき、地震が起こった。(5)