全き道を行く人々
幸いなことよ、全き道を行く人々、主のみおしえに歩む人々。(詩篇119:1)
117篇が最短なら、119篇は最長だ。
実に176節もある。
そこで、おおよそ30節ごとに区切って、5回に分けて書いてみたい。
1回目は、1~32節までとする。
よく知られるように、119篇はそのすべての節において主のみことば、主のみおしえについてふれている。
32節まで読んで印象的なのは、「道」という言葉がたくさん出てくることだ。
全き道(1)、主の道(3)、あなたのさとしの道(14)、あなたの道(15)、あなたの戒めの道(27)、真実の道(30)、あなたの仰せの道(32)、といったぐあいだ。
全き道、主の道を歩むには、どの道がそれなのかを知る必要がある。
そのためには、神のみおしえ、聖書のみことばから教えられることが不可欠だ。
どのようにして若い人は、自分の道を、清く保つことができるでしょうか。あなたのみことばのとおりに、道を守ることです。(9)
特に、若い人は誘惑が多い。
性倫理が崩壊している現代ではなおさらだ。
たとえば“貞操を守る”という考えそのものが時代遅れとされ、馬鹿にされるような風潮がある。
しかし、いつの時代でもたいせつなのは、人間がどう考えるかではなく、神が何と言っておられるかだ。
幸いなことよ、主のさとしを守り、心を尽くして主を求める人々。(2)
主の道を守るなら、後年かならず「良かった」と思える。
反対に、主の道を外れるなら、後年かならず後悔する。
私は、あなたのさとしの道を、どんな宝よりも楽しんでいます。(14)
悪魔と悪霊どもは、目先の楽しみで誘惑する。
そこに残るのは苦味だけだ。
しかし、神のみおしえは永続的な楽しみを伴い、真の幸福につながる。
あなたのさとしこそ、私の喜び、私の助言者です。(24)
こう言える人は、ほんとうに幸いだ。
私は、真実の道を選び取り、あなたの定めを自らの前に置きました。・・・私はあなたの仰せの道を走ります。あなたが私の心を広くしてくださるからです。(30・32)