傲慢から守ってください
あなたのしもべを、傲慢から守ってください。それらが私を支配しないようにしてください。(詩篇19:13)
19篇は、壮大な描写からはじまる。
天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる。昼は昼へ話を伝え、夜は夜へ知識を示す。話しもせず、語りもせず、その声も聞こえない。しかし、その光芒は全地に、そのことばは世界の果てまで届いた。(1-4)
たとえその声は聞こえなくとも、神の創造された世界が神の栄光を告げている、とダビデは歌った。
続いてダビデは主のみおしえに思いを馳せ、その4つの性質と人に対するはたらきを述べる。
- 完全→たましいを生き返らせる
- 確か→浅はかな者を賢くする
- 真っ直ぐ→心を喜ばせる
- 清らか→目を明るくする
主のさばきはまことであり、ことごとく正しい。(9)
完全で、確かで、真っ直ぐで、清らかな主のさばきは、ことごとく正しい。
あなたのしもべも、それらにより戒めを受け、それを守れば、大きな報いがあります。(11)
主の戒めを守るなら報いは大きい、なんとすばらしいことか。
と、ここに思い至って、ダビデの態度が変わる。
だれが、自分の過ちを悟ることができるでしょう。どうか、隠れた罪から私を解き放ってください。(13)
ああ、この清く、真っ直ぐなお方の前で、だれが罪なき者とされようか。
自分でも気づいていない罪すら、たくさんあるに違いないのだ、と。
あなたのしもべを、傲慢から守ってください。(13)
罪の根源は「傲慢」にある。
たんに偉そうとか、横柄といったことではなく、“神に対する傲慢”のことだ。
神の御前に自我の頭をもたげることが、罪の本質なのだ。
その傲慢さは、どこに現れるのか?
「口」と「心」だと、ダビデは教えてくれる。
大空からはじまった詩は、神の偉大さと完全さを歌いながら、小さき罪人としての「私」の祈りに帰着する。
ダビデの祈りを、わが切なる祈りとしたい。
私の口のことばと、私の心の思いとが、御前に受け入れられますように。主よ。わが岩、わが贖い主よ。(14)