七つの鉢
また私は、大きな声が神殿から出て、七人の御使いに、「行って、七つの鉢から神の憤りを地に注げ」と言うのを聞いた。(黙示録16:1)
「七つの封印」の七番目に「七つのラッパ」があり、「七つのラッパ」の七番目に「七つの鉢」がある。
この流れで、「七つの鉢」のさばきが始まる。
さばきの内容も、成就するスピードも、加速度的に強まる。
鉢のさばきを、その対象と内容ごとにまとめてみよう。
- 第一の鉢/地:獣の信者にひどい悪性の腫れものができる
- 第二の鉢/海:血のようになり、中の生き物が全滅する
- 第三の鉢/川:血になる
- 第四の鉢/太陽:人々を激しい炎熱で苦しめる
- 第五の鉢/獣の座:獣の国が闇でおおわれ、人々を苦しめる
- 第六の鉢/大河ユーフラテス:水が涸れ、東方からの進軍の道備えとなる。竜、獣、偽預言による悪霊の働きにより、全世界の軍隊がハルマゲドンに集まる
- 第七の鉢/空中:大地震が起こり、島も山々も消え、大きな雹による災害がもたらされる
どれも信じたくないような恐ろしい状況だ。
共通するのは、自然界の異常により人々が苦しめられることだ。
人類が経験してきたいかなる災害よりも悲惨で、生息環境としての地球そのものがおびやかされる。
ところで、「環境問題」が叫ばれて久しい。
最近では、「SDGs(持続可能な開発目標)」も国連により提唱され、広く知られるようになっている。
そのような社会的努力が大切なことは、言うまでもない。
しかし同時に、黙示録に示される最後のさばきを見るとき、人間の知恵も努力も無力であることを思わざるをえない。
また、「主は、知恵のある者の思い計ることがいかに空しいかを、知っておられる」とも書かれています。(1コリント3:20)
終わりの時に、地球環境は激変する。
それは、その後に来る「千年王国」の準備ともいわれる。
いまのこの時代も、やがてはるか昔の話となる。
そんな中、わたしたちはいかに生きるべきなのだろうか。
子々孫々に良い環境を残すことが、人としての第一の使命ではなさそうだ。
生まれる時代によって、環境によって、人の生き方は大いに異なる。
早逝したり、貧困に苦しむ人もあれば、平穏に豊かに暮らす人もある。
これほど不公平で、理不尽なことはない。
しかしそれでも、人として地上に生まれた意味は皆に公平にあるはずだ。
聖書だけが、その答えを導いてくれるような気がしている。
イエスは彼に言われた。「わたしが道であり、真理であり、いのちなのです。わたしを通してでなければ、だれも父のみもとに行くことはできません。」(ヨハネ14:6)