もはや時は残されておらず
それから、海の上と地の上に立っているのを私が見たあの御使いは、右手を天に上げ、天とその中にあるもの、地とその中にあるもの、海とその中にあるものを造って、世々限りなく生きておられる方にかけて誓った。「もはや時は残されておらず、第七の御使いが吹こうしているラッパの音が響くその日に、神の奧義は、神がご自分のしもべである預言者たちに告げたとおりに実現する。」(黙示録10:5-7)
10章は、「第七の封印」の中の「七つのラッパ」のうちの「第六のラッパ(=第二のわざわい)」の途中だ。
ここで、特徴的な御使いが登場する。
また私は、もう一人の強い御使いが、雲に包まれて天から下って来るのを見た。その頭上には虹があり、その顔は太陽のよう、その足は火の柱のようで、手には開かれた小さな巻物を持っていた。御使いは右足を海の上、左足を地の上に置いて、獅子が吼えるように大声で叫んだ。彼が叫んだとき、七つの雷がそれぞれの声を発した。(1-3)
この御使いが強大な権威を持っていることは、あきらかだ。
ただいろいろな解説を読むと、キリストご自身ではないようである。
この御使いが誓って言ったのが、冒頭の言葉だ。
「もはや時は残されておらず・・・」(6)
もう時が延ばされることはないのだ。
時至れば、神はご自身のことばをかならず実行に移される。
「神の奥義は、神がご自分のしもべである預言者たちに告げたとおりに実現する。」(7)
神は、確実に“実行”されるお方だ。
あのとき、すなわちイエスさまが十字架につけられるときも、そうだった。
「それとも、わたしが父にお願いして、十二軍団よりも多くの御使いを、今すぐ私の配下に置いていただくことが、できないと思うのですか。しかし、それでは、こうならなければならないと書いてある聖書が、どのようにして成就するのでしょう。」(マタイ26:53-54)
聖書の約束は、かならず成就する。
それは主の十字架のように、苦しみでもあり、祝福でもある。
私はその御使いのところに行き、「私にその小さな巻物を下さい」と言った。すると彼は言った。「それを取って食べてしまいなさい。それはあなたの腹には苦いが、あなたの口には蜜のように甘い。」そこで、私はその小さな巻物を御使いの手から受け取って食べた。口には蜜のように甘かったが、それを食べてしまうと、私の腹は苦くなった。(9-10)
主が救いとさばきを約束通りに実行されることは、大いなる励ましだ。
いま一度、みことばに信頼し、主を待ち望む信仰を新たにしたい。
約束してくださった方は真実な方ですから、私たちは動揺しないで、しっかりと希望を告白し続けようではありませんか。(へブル10:23)